次代を担うみなさんへ  

若手・中堅・管理職、これからの教育・学校を支えるみなさんに伝えたいこと。

学力向上

生き方を考える(人生の通過点③) ~進路指導・キャリア教育の大切さ~

生き方を考える(人生の通過点③) ~進路指導・キャリア教育の大切さ~ 進路本番の時期を迎えました。先日、たまたま街中で出会った顔見知りの中学3年生から「今日は私立高校の発表に行ってきました。合格していました」と報告され、とても嬉しい気持ちにな…

人生の目的と目標(人生の通過点②)

子どもたちや保護者によくしてきた話です。 サッカー女子日本代表のなでしこジャパンが、2011年のワールドカップで金メダル(世界一)を獲得した時、取材に対して「ワールドカップの優勝は単に通過点(目標)で、真の目的は日本の女子サッカーをメジャーなス…

レンガ職人の話

レンガ職人の話 子どもたちに対して繰り返ししてきた話があります。それは、イソップの「レンガ職人」の話です。次のような内容です。 ある旅人が道を歩いていると、同じ作業をしている3人の職人に出会いました。旅人は3人に同じ質問をしてみました。「あ…

「やる気」について(2)

かつて心理学者たちが「やる気」に関する実験をしたそうです。それは、問題を解けた人に報酬を与える約束をするというものです。 実験の結果、報酬を与えることによって問題を解決する能力は向上するどころか、むしろ低下してしまうという結果になりました。…

「やる気」について

NHKの番組で、かつて子どもやる気に関する実験をしたことがあります。それは、子どもたちに絵を描かせるとき、次の3つのグループに分けて観察するというものです。 A:過程を褒める:絵を描くとき、良かった点や工夫した点をほめる。 B:ご褒美をあげ…

【学力向上】学力の3要素とは?

学力の3要素 長い間、教育界では「学力とは何か」という話題をめぐって、様々な立場から多様な議論が展開されてきました。その議論に一定の結論が出されたのが、2007年の学校教育法の改正です。その第30条の2項において「学力を改めて規定された」と言われ…

【学力向上】よりよい授業を目指して~授業の3要素~

授業には3要素があると言われます。授業をよりよいものにしていくためには、この3つの要素を理解しておく必要があります。授業力を向上させていく上では、日頃から意識しておくことが大切です。3つの要素とはいわゆる「3観」といわれるものです。 この3…

【学力向上】「活動あって学びなし」

「活動あって学びなし」という言葉をご存知ですか。よく指導主事が授業に対する指導の時に使うフレーズです。反対に「学習あって活動なし」という言葉も使われます。この二つの言葉は、前者は小学校での指導場面で、後者は中学校での指導場面で使うことが多…

【学力向上】ノートにこだわっていますか?

毎年、新年度が始まると児童生徒にノートを準備するように指示していると思います。その時、先生方は、どれ程のこだわりや考えをもって指示をしているでしょうか? だいたいノートは何のために必要なのでしょうか? 板書を写すためのためだけでよいのでしょ…

【学力向上】言語活動の充実(補足)

言語活動の課題 「言語活動の充実」が叫ばれていこう、授業の中での話し合い活動が多くの学校で実践されるようになりました。「言語活動=話し合いをさせればよい」という受け止めも広まっているようにも感じます。 以前から繰り返し述べているように、言語…

【学力向上】改めて「言語活動の充実」について考える②

言語活動の充実の前提 ①先生の話を精選する。 授業は、指示・説明・発問等の教師の言葉で進んでいきます。教師の言葉の無駄をそぎ落とすとともに、生徒に1回で聞く習慣をつけさせることが大切。 ②単元で軽重をつける。 特に中学校の先生は進度が大変ですが…

【学力向上】よりよい授業づくりへの挑戦④

「学び続ける教師こそ教える資格がある」…何を学ぶのか? 「学び続ける教師こそ教える資格がある」という言葉があります。教えるという営みには、同時に教師自らが「学ぶ」という行為が重要なのです。では、何を学ぶのか?良い授業づくりには、教材研究が大…

【学力向上】6-4÷(-2)

6-4÷(-2) この問題は、平成30年度の県公立高校の学力検査問題(数学)の中の1問です。正負の計算方法と、かけ算・割り算は、足し算や引き算より先に計算するという優先順位を理解しているかが問われています。毎年同レベルの問題が出題されています…

【学力向上】よりよい授業づくりへの挑戦③

教科書見開き1時間? 多くの場合、教科書の見開きを1時間で進めるように教科書はつくられています。その通りに進めていくと、終わらなくなる可能性があります。特に調べ学習や話し合い活動を取り入れていくと、その傾向が強くなります。結局、説明を中心と…

【学力向上】よりよい授業づくりへの挑戦②

言語活動というボールの支配率 授業の中で、教師が話をしてる時間と児童生徒が話をしている時間の比率はどうでしょうか?「言語活動の充実」が叫ばれて久しくなります。話をすること(言語活動)をサッカーのボールの支配率で例えるならば、かつての教師によ…

【学力向上】よりよい授業づくりへの挑戦①

逆算発想(逆算設計) 授業力向上の重要な要素の一つが、授業のゴールを明確にして遡(さかのぼ)るように授業を設計していく逆算設計です。 ゴールとは、その授業を通して児童生徒に身に付けさせたい力です。どのような力をつけさせるための授業なのかを明…

【学力向上】カリキュラム・マネジメント

新し学習指導要領の柱の一つ 「主体的・対話的で深い学び」と並び、新しい学習指導要領の柱の一つとなるのが「カリキュラム・マネジメント」です。重要な言葉であることは認識しているが、「主体的・対話的で深い学び」に比べ、イメージしづらいことや、身近…

【学力向上】「見通しと振り返り」について考える

新設された「見通しと振り返りの重視」 前回の学習指導要領の改訂にあたり、学力の3要素が示され、子どもたちの学習意欲の向上を重視する方針が示されました。その中で「見通しと立てたり、振り返ったりする学習活動の重視」が、学習指導要領の総則(教育課…

【学力向上】改めて「言語活動の充実」について考える

一丁目一番地といわれた「言語活動の充実」 小学校では2011年(平成23年)度、中学校では2012年(平成24年)度から完全実施されてきたこれまでの学習指導要領の中で、「一丁目一番地」(中核的重要項目というような意味)と言われたのが「言語活動の充実」で…

【学力向上】生徒指導の王道は学力向上である

非認知能力と学力向上 埼玉県学力・学習状況調査は、児童生徒一人一人の学力の変化(伸び)がわかる調査です。この調査結果からも、「主体的・対話的で深い学び」(いわゆるアクティブ・ラーニング)を充実させることで、学力が向上することが証明されるよう…

【教育】よい授業とは?

Q よい授業とはどのような授業? よい授業を進めていくためのポイントは ①何をやろうとしているのか(しているのか) →子どもの実態を踏まえて、「目的・ねらい」明確かどうか。 子どもの実態を正しく把握した上で、ねらい(目標)が明確な授業。 ②どうやっ…

【教育】「笑顔」のある授業

最近、笑顔と学力向上に相関関係があると言われています。 アメリカの研究機関では「笑顔で学習したことはよく身につく」と報告しています。 指導力のある多くの優れた先生の授業のほとんどが、子どもにも先生にも笑顔があります。 知的好奇心や知る喜び、学…

【教育】授業のユニバーサルデザイン化②

◆学級環境のユニバーサルデザイン化 (1)場の構造化 ・整理整頓をすること。 ・写真を利用して示すなどの工夫。 (2)刺激量の調整 ・授業の効率を上げるには、関係のない余計なものは見えないようにして おく。 例)棚にカーテンを設置する。 教室正面の…

【教育】授業のユニバーサルデザイン化①

◆授業のユニバーサルデザイン化 「教師は授業で勝負する」と言います。教師の仕事の中でも、一番力を入れてほしいのが授業力を向上させていくことです。授業を改善していくヒントが、ユニバーサルデザイン化の中にあります。参考にしてみてください。 (1)…

【教育】学力向上という名の学力低下

1「学力向上」 「学力向上」を重要な学校課題としている学校がほとんどではないでしょうか。しかし、その取り組みが本当に学力を向上させているのかの検証が必要なのではないでしょうか。 教育現場では、方法論が問われることが多く、学力向上のために何を…