次代を担うみなさんへ  

若手・中堅・管理職、これからの教育・学校を支えるみなさんに伝えたいこと。

レンガ職人の話

レンガ職人の話

 子どもたちに対して繰り返ししてきた話があります。それは、イソップの「レンガ職人」の話です。次のような内容です。
 ある旅人が道を歩いていると、同じ作業をしている3人の職人に出会いました。旅人は3人に同じ質問をしてみました。「あなたは何をしているのですか?」
 一人目の職人は、辛そうな表情で「レンガを一つ一つ積んでいるんだ」と答えました。
 二人目の職人は、「生活のために壁をつくっているんだ」と答えました。
 三人目の職人は、目を輝かせながら「歴史に残る偉大な大聖堂をつくっているんだ」と答えました。
 この話は、仕事の目的をどのように捉えるかで、仕事への意欲や張り合いが変わることを教えてくれています。「ただレンガを積んでいる」のと「歴史に残る仕事をしている」のとでは、当然「やる気」にも違いが出るし、結果にも大きな差が出るだろうということは明らかです。
 子どもたちは、日々学校に通いながら勉強することや身体を鍛えること、行事や委員会・係活動、部活動など様々な活動に取り組んでいます。それらは「何のためなのか」を改めて考えてみることが大切です。
「やらされている」「やらなければいけないからやる」のと、「未来のため」という意識で主体的に取り組むのとでは、同じ事をしていても、大きな差となって現れてくるのではないでしょうか。
 国際的な学力調査の結果から「学習に対する意欲の低さ」「何のために学んでいるのか分からない中での学び」「受験とともに剥落(はくらく)する知識」などの課題が、日本の若者の傾向として指摘されてきました。
 同時に、将来の夢や希望を持つことや、働くことについて早い段階から学習することが、学力向上にも人格の形成にも大変重要であると強調されています。
 働くことと学ぶことをつなぐ「キャリア教育」や、学校と社会を結びつける取り組みが重視されるようになってきているのも、このような背景があるからです。社会人から直接学ぶ機会を積極的に設けることも大切にしたいものです。
 将来どのように生きていくのか、何故高校・大学などを目指すのかなどについて考えること。そして、自分自身(得意、特性等)について考える機会をもつことは、とても重要な時間となります。
 子どもと大切な時間を共に過ごす教職員も、常に未来志向の教育を目指していきたいものです。

レンガ職人 に対する画像結果

 

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