次代を担うみなさんへ  

若手・中堅・管理職、これからの教育・学校を支えるみなさんに伝えたいこと。

校長の自戒(1)

校長の自戒(1)

①「上がりの校長」にならない。

 (校長になることが「上がり」=ゴールという校長)
 校長になることは、新たなチャレンジのスタートです。校長になること自体を目的(ゴール)と捉えてしまうと、「事なかれ」の姿勢に陥る危険性があります。それは巡り巡って、学校の危険リスクを高め、結局自身か後進が大変な思いをすることになりかねません。勢いを失った組織におけるマイナス要素は、数年間にわたって様々な形で学校全体に影響(危機)を残していくことになります。現状維持は後退以外の何物でもありません。前進し続ける姿勢こそ最大の危機対応となります。常に「攻め」の姿勢を大切にしたいものです。

②「たこつぼ校長」にならない。

 (たこつぼ校長=校長室から出てこない校長のこと)
 校長室での沈思黙考も重要。しかし一日中校長室から出てこない、教職員と会話もしない、子ども達の様子を見にも行こうとしない「たこつぼ校長」にはならないように注意しなければなりません。
 「事件は現場で起きている」とは学校も同じ。現場とは、教室でありグランドであり体育館であり保健室であり教育相談室であり給食室であり…。校長室に閉じこもっていては、日々変化していく現状を把握できず、正しい理解と判断はできません。

③「唯我独尊」にならない。

(自分のみが正しいという危険)
 学校のリーダーたる校長は、常に正しい判断が求められます。とは言え、迷うことも多く、どう判断をしてもリスクはついてくるものです。時には、出した判断を結果的に正解に導いていく努力も必要になってきます。
 判断に至るまでには多面的・多角的で柔軟な考察が必要であり、多くの意見や考え方に日頃から耳を傾けておく必要があります。管理職がこのような姿勢を大切にしている学校では、教職員の学校経営・運営に対する参画意識も高くなり、皆で危機や課題を乗り越えていこうという機運が生まれてくるものです。
 反対に、常に自身の考えを一方的に教職員に押しつけてばかりいると、新たな考えや違う角度からの意見は出てこなくなるだけでなく、校長の顔色を伺ったり、どうせ言っても通らないというあきらめのムードが広がったりしていきます。そのような学校は、リーダーである校長一人の力量のところまでしか向上していかないものだと思います。沢山の教職員を信じ、可能性を伸ばすことこそ、長く安定して発展していく学校づくりの力の源泉となると思います。
 

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