次代を担うみなさんへ  

若手・中堅・管理職、これからの教育・学校を支えるみなさんに伝えたいこと。

持続可能は働き方を!

持続可能は働き方を!

〇学校現場では、
「ふと気づくと、日中一回もトイレに行かなかった」
「電話しなければならないのに忘れてしまった」
「空きの時間は生徒指導のために今日もつぶれてしまった」
「授業準備と学級通信は、休日や家での仕事」
「子どものノートにコメントを書けずにスタンプだけで済ませてしまった」
等々ということが日常茶飯事です。年々、学校現場がどんどん忙しくなっています。

〇経験を積むに従い自分の仕事(学級や授業等)だけの状況から、学年・学校全体に
関わる仕事や外部とのやり取り、加えて後進の指導や支援などにも求められるようになっていきます。

〇仕事の処理も早くなり、広がる守備範囲にも対応できるだけの力もついていきます。 心身ともにタフになり多少の無理も利くようになってきます。同時に、忙しさは飛躍的に増していく状況が続いていくことになります。

〇今までの学校は、
「先輩たちも同じようにしてきたのだから自分たちも頑張るしかない」
「学校は忙しいのが当たり前。何かを犠牲にするのは仕方ない」
などと考えて頑張って来たように思います。

〇しかし、これまでの「正解」がこれからも正解であり続けることはありません。今の学校の忙しさは異常です。質・量ともにこれまでとは異なる次元になってきています。やらなければならないことが年々増え続けています。家庭や子ども変化、中でも「いじめ」や「不登校」などへの対応に対する社会的な要求は、学校現場に膨大な負荷をかけるようになりました。一歩間違えば、自分の生活と心身の健康を損ないかねない状況と隣り合わせで仕事を続けていくことが当たり前のような状況となっています。

〇実際に、毎年多くの有用な人材が心を病み現場から離れていっています。学校を魅力ある職場にしていかなければ、多くの未来の学校教育の担い手となる人材をも失っていくことになります。健康を損ない、家族を犠牲にするような人生をすり減らしていくような忙しさは異常です。このような状況が児童・生徒に影響しない訳ありません。

働き方改革は待ったなしです。目指すは「持続可能な働き方」です。働き方を変えることは、単に「楽」にするということではありません。仕事の量的な面を見直すとともに、質的な向上を目指してくことが重要になっていきます。これまでの固定的な考え方や、やり方にとらわれず、柔軟な発想で学校での仕事の在り方を変えていくことが求められています。

〇実現していくことは容易いことではありませんが、「集中と選択」「斬新な発想と創造的な企画」「部分幸福的発想から全体幸福的発想」「全員参画型の組織運営」「総力戦から機動戦」「反省思考から希望思考」「レスポンスの向上」など学校全体の組織運営や取り組み全体の抜本的な見直しが必要です。

〇重要なポイントとなるのは「全員参画型の組織運営」です。教職員全員の英知とやる気を結集しながら、これまでの常識にとらわれない思い切った改革を、全員が当事者意識を持てる状況で進めてくことを目指していかなければなりません。

〇働く者が「この学校で働けて良かった」と思える学校づくりを目指すことこそ、「この学校に通って良かった」と子どもたちが思える学校づくりの大切な土台になると思います。

 

にほんブログ村 教育ブログへ
にほんブログ村