次代を担うみなさんへ  

若手・中堅・管理職、これからの教育・学校を支えるみなさんに伝えたいこと。

トラブルに強い学校になろう①

トラブルに強い学校になろう①

増え続ける厳しい保護者対応 
 学校は、子どもたちを教え育てる場所です。しかし、日々増え続ける仕事とともに、保護者への対応に追われることがとても多くなってきています。保護者との対応の中でも、厳しく(感情的に)様々な要求をしてくる保護者との対応は、教員を疲弊させ、神経を擦切らせ、学校現場をますます荒廃させていくことになります。学校関係者の労働時間の膨大な増加と精神的な疲弊の蓄積は、学校の健全化を阻害するだけでなく、学校の向上の機会を奪っていくことにつながっていくものです。

気になっていること
 当然、教師・学校は丁寧に対応する必要があります。不適節な指導や至らなかった点は、隠したり誤魔化したりせず、率直に認め謝るべきところは謝り改善するべきだと思います。とこが、それだけでは、収まらない事案が増えているのです。
 憂慮されるのが、わが子可愛さから始まった行為が、いつからか親(大人)の戦いとなり、子どもが置き去りのまま、不毛な戦いが続くことです。

 学校と保護者が子どもの成長のために協力する。それが本来の姿にも関らず、肝心な子どもが置き去りにされたまま、「戦い」が長期化していくケースが増えていることがとても気になるのです。このような状況が続くと、巡り巡ってその子も大きなマイナスを背負うことになるのではないでしょうか。

難しい「いじめ」への対応 
 特に「いじめ」の対応については、子ども同士のトラブルから始まるのにも関わらず、いつしか学校や市教委の責任が問われるようになり、極端な場合、訴訟やマスコミからの追及など、重度化・長期化・複雑化しやすい傾向が、年々強くなってきています。
 「いじめ」はどこの学校でもおきていることです。調査でも通常数件から数十件(百を超えるケースも)は報告されており、文科省も「0件の学校が本当にあるのか」と言っている程です。現状、ほとんど全ての学校が「いじめ」事案を複数件抱えているのが当たり前の状況となっています。日々の教育課程の推進や様々な沢山の業務を抱えながら、ただでさえ「ブラック」といわれる中で、何とか厳しい時間をやりくりして、誠意をもって「いじめ」と向き合おうとしているのです。
 このような状況が、どこの学校でも起きていること、そして次々に大変な対応に迫られるケースが増えていることが、日本の学校教育の長期的な衰退につながることを、文科省や世間の人々に気づいてもらいたいのです。未だに、法で定める「いじめ」の今日的定義と、「いじめ」という言葉からくる旧来の認識とのギャップも解消されないまま、厳しい状況にさらされるリスクと向き合いながら、ギリギリのところで学校は頑張っているのです。

※教育行政上の改善や配慮、世間の流れが変わるのを受け身で待つだけではなく、まずは積極的にトラブルに強い学校づくりを目指していきましょう。

 

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