【ことば】人生を幸せにすることば
「ありがとう」は魔法のことば
バスを降りるときに、運転手さんに「ありがとうございました」と言って降りていく人が増えたように感じます。先日も、仕事帰りのバスで、周囲をはばかることなく騒いでいた小学生グループが、「ありがとうございました!」と言ってバスを降りていく姿を見て、ホッとした気持ちになりました。
2013年、キットカットで有名なネスレ日本が、周囲の人も自分も幸せにすることば「ありがとう」についての調査をしました。その中で「『ありがとう』という言葉には、ストレスを吹き飛ばすだけでなく、自分自身を幸せにする力もあるようです。」と報告しています。一部を紹介します。
「ありがとう」をたくさん言う人はトレスを引きずらず、幸福度も高い
「ありがとう」をたくさん言う人ほど精神的なストレスを引きずりにくいことが分かりました。「ありがとう」を1日に20回以上言う人の36.6%がストレスを受けても1日経てば忘れており、全く言わない人の40.5%が1週間以上引きずるのとは対照的な結果に。加えて、20回以上言う人の幸福度(平均6.8点)は、全く言わない人(平均4.4点)の1.5倍に上っており、ポジティブで“おトク”な「ありがとう」の効果が明らかになりました。
「ありがとう」の平均回数
1日に「ありがとう」を言う平均回数は7.5回。対して、言われる回数は4.9回で、言う回数の約3分の2に留まり、「ありがとう」の“格差”が見られました。自分が“言っている”ほどは“言われていない”と感じられているようです。
不器用な日本人
同僚に意識して「ありがとう」を言っている人は87.3%。対して、自分の親に意識して「ありがとう」を言っている人は61.5%。身近な人ほど感謝の言葉をかけられない、「ありがとう」下手で“不器用”な日本人の実態が浮き彫りになりました。
「ありがとう」が苦手なおじさん
男性は上の年代ほど「ありがとう」を言う回数が減り、50代男性の平均(4.3回)は、10代男性の平均(7.8回)の半分に留まります。現代日本では、おじさん世代ほど「ありがとう」に“不器用”なようです。
教育は、人を育てる仕事です。教師からも子どもに「ありがとう」と言える関係を大切にしたいものです。
まずは、この学校(学級)の児童生徒でいてくれてありがとう。頑張ってくれてありがとう。成長してくれてありがとう。優しくしてくれてありがとう。まじめに取り組んでくれてありがとう。みんなを明るくしてくれてありがとう・・・。全員にありがとうを言ってみませんか。
日頃のあたりまえを、感謝の目で眺めて見ることから始めて見ませんか。先生の小さな変化が、子どもも教師も幸せにしてくれると思います。