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若手・中堅・管理職、これからの教育・学校を支えるみなさんに伝えたいこと。

【組織・マネジメント】何故、戦略的な学校はホームページシステムを変更するのか?

重要な学校資源

 何故、学校ホームページに力を入れるのか? それは、人・もの・金 だけでなく「情報」「ネットワーク」も重要な学校資源だからです。
 既に、学校ホームページの有用性に着目し、力を入れている学校は、「開かれた学校づくり」(「地域とともにある学校」)や「信頼される学校づくり」の強力なツールとなるということを実感していると思います。

学校ホームページの役割 

※日々の学校の様子を伝える有力な情報伝達手段の一つ
(1)児童生徒の活躍を積極的に発信することで、児童生徒の自己有用感を育成し、健全育成を推進することができる。学校が行う諸活動の活性化にもつながる。
(2)保護者・地域からの信頼を得るためのツールとなり、「開かれた学校」づくりに有効である。多くの肯定的な意見が寄せられるようになる。
(3)緊急時の情報発信の手段として威力を発揮する。(現地からの情報発信により、児童生徒の状況をリアルタイムで伝えることができる) 

各学校のホームページの実態 

※重要性に対する認識が二極化している中、積極的に活用する学校が増えている。(1)積極的な発信ツールとして活用している学校
   →一日数百人単位で閲覧されている(中には一年間で20万アクセスを達成している学校もある)
(2)必要最小限の更新をしている学校
   →閲覧数も少なく、多くの児童生徒も保護者も関心(閲覧する習慣)がない。

これまでの学校ホームページの課題

(1)専用ソフト(『ホームページビルダー』等)を操作できないと関われない。専門的な技能が必須。
(2)担当まかせのため情報が偏る傾向がある。担当に負担が集中する。他の先生は関われない。関心も低い。
(3)ホームページ運営は担当まかせ。担当が異動すると更新が難しくなる。

改善策としてのシステム変更(CMSの導入)

CMSとは、Contents Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)の頭文字をとった略称です。web制作に必要な専門的な知識が無くても、webサイトやコンテンツを構築・管理・更新できるシステムのことを言います。学校ホームページでは、ブログ形式の『WordPress』や『edumap』を利用する学校が増えています。

【それぞれの特徴】

1 専用ソフト(『ホームページビルダー』等)

(1)1人又は数人の担当が運営している。
(2)ホームページ作成ソフトの使い方に詳しくないと操作できない。
(3)担当にかかる負担が大きい。担当次第で内容の充実度や更新頻度が変わる。
(4)担当が変わると、維持していくことが難しくなる。引き継ぎが必須である。(5)コンテンツが豊富で、様々なアレンジが可能だが、複雑で簡単に変更できない。(6)数人の担当のみが更新するために、発信の範囲が狭く、偏りがち。
(7)リアルタイムの発信ができない。(学校の限られたパソコンから更新する)
(8)ある程度パソコンに詳しくないと利用できない。 
(9)導入時には、ソフト代(数万円)がかかる。
(10)更新頻度は個人の仕事の制約を受ける。(月1回程度の更新)
(11)責任の所在が明確。(個人情報などの管理がしやすい)

2 CMS(『WordPress』『edumap』等)

(1)多くの先生が更新に関わることができる。
(2)ITCのスキルがあまりなくても更新に参加できる。
(3)負担を分散することができる。(働き方改革の一面も)
(4)スキルが広がっていくので、引き継ぎを必要としない又は簡単な説明で済む。(5)機能が少なく、シンプルな設計。いくつかのパターンの中から更新する。
(6)様々な担当が更新に参加し、児童生徒の活動を多方面から積極的に発信できる。(7)リアルタイムの発信が可能。外出先からでもネット環境・スマホ等があればどこからでも更新できる。
(8)初心者にとっても敷居が低い。パソコンについて、少しの知識で対応できる。
(9)導入費用はほとんどかからないが、サーバーレンタル代が必要。
(10)更新頻度は飛躍的に増加する。(毎日どこからでも更新することが可能)
(11)個人情報(顔写真)などの取扱について、関わる全ての人の共通認識が必要。

 CMSを導入して

・情報発信量が飛躍的に向上したことによるプラス効果を実感することができた。
・学校への信頼感向上につながっている。
(学校HPに力を入れている学校は、共通して「苦情が減った」と実感)
・多くの先生が関わることで、目指す学校経営である「全員参画による全員経営(全員活躍チーム)」を具現化する場となっている。
・校長の考えや思いを、学校だよりや集会だけでなく、直接、子どもたちや保護者・地域に発信することができる。(負担ととらえるか、チャンスととらえるか)

※学校Facebookに力を入れている自治体・学校もあります。効果を比較・検証してみたいと思います。

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