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若手・中堅・管理職、これからの教育・学校を支えるみなさんに伝えたいこと。

【学力向上】言語活動の充実(補足)

言語活動の課題

「言語活動の充実」が叫ばれていこう、授業の中での話し合い活動が多くの学校で実践されるようになりました。「言語活動=話し合いをさせればよい」という受け止めも広まっているようにも感じます。
 以前から繰り返し述べているように、言語活動は目的ではありません。活動自体が目的化している授業が多いのも事実です。どのような力(学力)を身につけさせるのかが不明確なままで、話し合い活動が行われている授業も多いように感じます。
 また、インプットが不十分なまま、言語活動というアウトプットをさせても、学力的な高まりは期待できません。さらに、児童生徒が活発に発言していても、カラオケのように、それぞれが発言するだけで、あらたな考えが生まれてこなければ、学び合いのメリットはありません。

言語だけが言語!?

 言語の役割としては、次の3つがあげられます。①知的活動の基盤 ②コミュニケーションの基盤 ③感性・情緒の基盤 です。
 この3つは、どの教科のも関わってきます。つまり、各教科における学習活動のかなりの部分は、言語による理解、思考、表現によって行われるわけです。
 ここで言う言語とは、学習において用いる、話したり、聞いたり、また、書いたり、読んだりする言葉そのもの(連続型テキスト)の他にも、概念を表す記号全般(非連続型テキスト)を指します。つまり、図や表、グラフといったものも含めてということになります。例えば、社会科などでは、非連続型のテキストと連続型のテキストを組み合わせた言語活動を考えていくことが、教科の力をつけさせていく上で、とても重要になります。

 学校を挙げて授業改善を進めていく時には、「言語活動の充実」と言う共通部分を中心に、教科等の壁を越えた取り組みを充実させていくとともに、各教科の特性を如何に生かしていくかという視点を持たなければなりません。 

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