次代を担うみなさんへ  

若手・中堅・管理職、これからの教育・学校を支えるみなさんに伝えたいこと。

【生徒指導・健全育成】道徳教育の抜本的充実に向けて①

道徳教育の抜本的な充実が求められている背景

①深刻ないじめの本質的な問題に向き合う
・制度の改革だけでなく、本質的な問題解決に向かうことが必要
②決まった正解のない予測困難な時代を生きていく
グローバル化、情報化の急速な進展
・科学技術の進化と新たな問題(人工知能生命倫理…)
・社会全体の持続可能な発展(環境問題、超少子高齢化社会…)
※自らの人生や社会における答えが定まっていない問いを受け止め、多様な他者と議論を重ねて探求し、「納得解」を得るための資質・能力が求められる。(納得解=自分が納得でき、周囲の納得も得られる解)こうした資質・能力の育成に向け、道徳教育は大きな役割を果たす必要がある。

道徳教育の実施状況

①諸外国に比べて低い、高校生の自己肯定感や社会参画への意識
②道徳の授業を十分実施できていると思う教員は小学校で3人に1人、中学校では4人に1人。
③学年が上がるにつれて、道徳の授業を楽しい、ためになると感じている割合が低下。

道徳教育の課題と特別の教科化が目指すもの

①量的課題 → 年間35時間の確保
・道徳教科そのものを忌避しがちな風潮(特に中学校)
・他教科等に比べて軽んじられ、他の教科等に振り替えているところも多かった。
②質的課題 → 「考え、議論する道徳」へ
・理念に十分に理解されておらず、効果的な方法も共有されていない。
・学校間、教師間の差が大きく、道徳教育に関する理解や道徳の時間の指導方法にばらつきが大きい。
・授業方法が、読み物の登場人物の心情を理解させるだけなどの型にはまったものになりがちである。

道徳の「特別の教科(道徳科)」化(学習指導要領の改正)

①道徳科に検定教科書を導入。
②内容について、いじめの問題への対応の充実や発達の段階をより一層ふまえた体系的なものに改善。
③問題解決的な学習や体験的な学習などを取り入れ、指導方法を工夫。
④数値評価ではなく、児童生徒の道徳性に係る成長の様子を認め、励ます評価(記述式)。
※答えが一つではない課題に子供たちが道徳的に向き合い、考え、議論する」道徳教育への転換により児童生徒の道徳性を育む

道徳科の目標

「道徳教育の目標に基づき、よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うため、道徳的価値についての理解を基に、自己を見つめ、物事を(広い視野から)多面的・多角的に考え、自己の(人間としての)生き方についての考えを深める学習を通して、道徳的な判断力、心情、実践意欲と態度を育てる」

・道徳的諸価値の理解を基に
 →自己を見つめる(自分のこととして、自分との関わりで考える)
・生き方についての考えを深める
 →(広い視野から)多面的・多角的に考える

 

 

 

 

 

にほんブログ村 教育ブログへ
にほんブログ村