次代を担うみなさんへ  

若手・中堅・管理職、これからの教育・学校を支えるみなさんに伝えたいこと。

【人材育成・教員養成】子どもと接する上で大切にしたいこと

思いを語る

 教育は、子どもの心に火をつける行為です。教師の心に火(熱い思い)が無ければ、子どもの心に火はつきません。例えば運動会・体育祭や部活動では、勝利すること(結果)より、勝利しようと努力する心(過程)を育てることが大切。
 行事などでは、なぜその行事が大切なのか、行事への取り組みを通して、どのような力をつけてほしいのかのメッセージを送りましょう。負けたくない成功させたいという心が磨かれて、志になっていくものです。

Iメッセージを活用する

 思春期・反抗期など、接し方の難しい子どもとの接し方の一つとして紹介されているものです。
 例)「○○をしなさい(するな)」→「○○をしてくれると嬉しい(悲しい)」
 YOUメッセージからIメッセージに変えるだけで、子どもの反応(意識)が少しずつ変わっていきます。YOUメッセージに対して、Iメッセージには否定できないのです。感情を伝えることと、感情的になることは違います。

態度教育を重視する

 原田隆史氏は、「生徒の心のコップを上に向ければ、学校は変えられる」と語っています。知識や技能の伝達だけでなく、生き方・考え方、態度を教え育てる態度教育が重要です。心のコップには、「君は大切な存在である」「君には素晴らしい力がある」という自己有用感の水を注いでいきましょう。

 大リーグで活躍していたイチロー選手は、高校生の時「一流の野球選手になる前に、一流の人生を目指せ」と指導されたと語っています。子どもには人としての生き方・態度・言葉づかい等をしっかりと指導していきましょう。

コミュニケーションを大切にする(子どもの言葉に耳を傾ける)

 教師は、ともすると一方的に(長い)話をしてしまう性癖(?)が身についてしまうようです。話上手は聞き上手といいます。子どもの指導とは、時間のかかるもの、かけなればならないものです。聞いて聞いて聞く。課題のある子どもは、課題をもつにいたっただけの時間をかけて指導していく覚悟が必要です。
 コミュニケーションは、言葉のキャッチボール。こちらがボールを投げてばりいては、相手(子ども)は話したくなくなるものではないでしょうか。子どもの言葉に耳を傾ける姿勢を大切にしましょう。
(授業を改善していくヒントもここにあるようです)

「怒る」と「叱る」を区別する

 「怒る」は教師の感情をぶつける行為であり、自分中心の発想に立った行為です。一方、「叱る」は、相手をより良く変えていこうとする行為であり、相手の事を考えた行為です。そもそも「叱る」という言葉は、「口を使って相手を甦(よみが)えさせる」という意味があるそうです。どんな時も、冷静さをもって子どもの未来のためにしっかりと叱るようにしましょう。
 子どもは敏感です。教師の行いが誰のために行われているかを理解する力があります。中でも、不思議と手のかかる子ほど、教師の指導が誰のために行われているのかを敏感に嗅ぎ分ける能力が高いようです。「今、先生が怒っているのは、結局は自分のためだろう」と感じると指導はそれ以上入っていきません。

集団のもつ力学を重視する

 集団をかき回す問題の多い子どもも、集団に対する意識をもっています。例えば、「いじめ」が拡大していくとき、いじめている子どもだけでなく、周囲の子どもたちの意識や目線といったものが、抑止力になったり、拡大させていくことに大きな影響力をもっていることが多いのです。かつて、学校が荒れたときも、ルールを破り、授業を中断させる行為を密かに支持する中間層の存在が重要であると言われてきました。学級の立て直しには、課題のある子への直接指導だけでなく、中間層をどのように正統派に育て自信を持たせていくかが大きなカギを握っているのです。(2・6・2の原則)

   【2020.6.22公開記事のリライト】

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