次代を担うみなさんへ  

若手・中堅・管理職、これからの教育・学校を支えるみなさんに伝えたいこと。

【組織・マネジメント】挑戦は人を育て、組織を育てる(2つの経営観)

2つの経営

 学校経営や学級経営の「経営」には、大きく2つのタイプがあります。
 一つが「管理的経営」、もう一つが「戦略的経営」です。管理的経営とは、やるべき事を着実に進めていくことを重視した経営。戦略的経営とは、新しいことに挑戦しながら向上を目指す経営です。

 管理的経営は、前年踏襲を大事にし、経験上「今までこうして上手くやってきた。だからそのままを守ることが正解である」という発想。戦略的経営は、それまでの経験を踏まえながらも、常に工夫改善を図っていこうとする進取の発想をもち、試行錯誤しながらも、新たな正解を求めていくもの。

これまでの学校経営

 これまでの学校は、管理的経営が重視されてきました。ミスがおきないように管理的に運営していくことが大切であり、前年踏襲的で保守的ないわゆる「守り」重視型の経営が行われてきました。失敗しないことが大切な価値であり、そのために変化を厭う傾向が強く、新たな試みや改善案に反対意見が出ることが多い傾向がありました。

未来を生きる児童生徒の育成のために

 社会の変化が激しく、予想もつかない課題が次々に発生する今日、学校はその対応に追われることが増え続けている厳しい現状の中で、勇気をもって「攻め」に転じていくことが不可欠です。換言すれば、過去志向から未来志向への転換こそ、未来を生きる児童生徒の育成には必要なのです。

 働き方改革の視点からも、これまでやってきたことでも、集中と選択、スクラップ&ビルドが求められています。教育の現場では、良かれと思ってやってきたことだからこそ、新しい発想に立った改善が難しいと言われています。

活気のある学校・向上する学校

 活気がある学校の多くが、チャレンジ精神をもった先生がおり、生き生きと働き、希望を語れる職場となっていることが多いです。それは、挑戦することや挑戦する人を大事にする学校文化を形成しているということです。まず、やってみる。だめなら修正しながらやっていく。そんなトライアル&エラーを受け入れる柔軟性があるのです。やる前から「失敗したらどうする?だからやらない」とはならない職場です。

挑戦は人を育て、組織を育てる

 困難があるからやらない理由を考えるのか、困難があるからこそ乗り越える術を考え、具体的に調整していくのか。現状維持は後退以外の何者でもありません。

こういう言葉が新聞広告にありました。

「失敗をこわがる社会 何度でも挑戦できる社会 私たちの国は、今どちら側だろう」
「挑戦する人か、人の挑戦にあれこれ言う人か」

学校をより良くしようとする提案や発信を期待しています。こういう言葉もあります。

「挑戦は人を育て、組織を育てる」

※管理的経営を否定するものではありません。管理的経営と戦略的経営は二律背反ではなく、戦略的経営の土台となるのが管理的経営だと言えます。向上・飛躍していくためには、当たり前の事(仕事)が当たり前に回転していく安定が必要です。ましてや、教職員の事故や生徒指導上のトラブル、保護者への厳しい対応が続いている状況では、戦略的な取り組みにエネルギーを注ぐことが叶わなくなってしまいます。

 

 

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