次代を担うみなさんへ  

若手・中堅・管理職、これからの教育・学校を支えるみなさんに伝えたいこと。

【組織・マネジメント】学校の働き方改革~持続可能な働き方へ(今やらないでいつやるのか)~

年々忙しくなる現場

 学校現場では、「ふと気づくと、一日トイレに行かなかった」「電話しなければいけないのに忘れてしまった」「空き時間は生徒指導のために今日もつぶれてしまった」「教材研究と学級通信は、休日や家での仕事」「生活記録ノートは今日もスタンプだけ(コメントが書けなかった)」等々。
 学校での仕事は、年々忙しくなっていく印象でした。(印象ではなく確かなことです!)私は、土日も含めて、家に仕事を持ち帰ることで何とか回していました。夜遅くまで仕事をするタイプの人もいます。
 今は、早く帰ることを求められ、仕事(データ)を持ち帰ることさえままならない。仕事総量は、減った訳ではないのにです。

かつて、このようなことを考えていました

 掃除は、業者を入れるべき。弁当復活(給食廃止=必要な家庭は学校で弁当販売)。教師は、授業にこそ集中すべき。腹が立つ程の忙しさに、行政(委員会)への不信・不満や対外的な対応をいい加減にしてしまっていた時期もありました。

 年齢とともに、授業(教科)・学級(担任)だけの仕事ではなく、学校全体や教育委員会と関わる仕事なども増えていくものです。

 そのような経験を重ねる中で、掃除や給食を通した学級指導(生徒指導)の大切さも実感するようになっていきました。学校で行われていることには、一つ一つ意味があり、価値があるとも考えるようになりました。教育委員会に対しても、そこで働く人たちの大変さも少しずつ分かるようになってきました。(文句ばかり言っていても状況は変わらない)

固定概念にとらわれず柔軟な発想が必要

 状況を変えるために自分は何ができるか。同じことを、同じように、同じ速度でやっていたら終わらない。そこで色々な工夫を自分なりにしてきました。今も、自分なりの工夫をして仕事の充実と効率化を図っている先生が沢山います。

 本題はここからです。働き方を変えていくためには、固定的な考え方・やり方にとらわれず、柔軟な発想が必要です。今まで自分がしてきたことを「正解」と決めつけないことが求められています。

 私自身、古い考え方が染みついているので、これが正しいと一方的な押しつけは注意しなければいけないと思っています。(分かっていても、これがなかなか難しいのですが…)

目指すは持続可能な働き方

 目指すは、“持続可能な働き方”です。そのために学校教育に関わる多くの皆さんからも知恵と実践も大切です。
 働き方を変えることを、単に「楽」をするためと考えるのではなく、仕事の質と量を見直しながら、教育効果は維持・向上させていくような両立する道を探っていきたいものです。
 そのためには、仕事に対する「レスポンスの向上」「集中と選択」「斬新な発想と創造的な企画」「部分幸福的発想から全体幸福的発想へ(全員経営)」「総力戦から機動戦」など組織や運営の在り方など学校全体の取り組みの見直しを伴うものだと思います。

根本的には…

 各学校が働き方改革に取り組んでいます。長時間労働をしないようにも指導するようになりました。現場の優れた取り組みを共有していくことも大切です。根本的には、学校が担う仕事総量の削減です。 コロナ禍の中での学校教育推進が余儀なくされている今こそ、文部科学省から学校現場まで、全ての学校教育に関わる人が、真剣に仕事総量の削減を実行する必要があります。 

【ここからは私見ですが…】

あらゆる教育課題への対応が、学校現場に丸投げされてきます。ビルド&ビルドにより学校現場が担わなければならないことが雪だるま式に増えています。
 毎日のように、教育委員会等からやってくる膨大な文書は、本当にその全てが、必要なものなのだろうか。大幅な削減はできないものでしょうか?
 例えば、
・人を増やすこと。
・教育課程の見直し。盛り込み過ぎです。
・負担対効果の低いものをやめていく。
 (免許更新制や様々な調査、教育の周辺で学校に調査や取り組みを求めている様々な事業…おそらく毎年予算を取っているからルーチンでやめられなくなっている?)

 魅力があり、教師も学ぶ機会があり、心身の健康が守られる職場にしていかなければ、病休者や不祥事は減らないのではないかと思っています。
 家族を犠牲にせず、自らの子育てにも関われるそんな持続可能な職場にしていきたいものです。

 

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