次代を担うみなさんへ  

若手・中堅・管理職、これからの教育・学校を支えるみなさんに伝えたいこと。

【生徒指導・健全育成】生徒指導の難しさ

生徒指導の難しさ

 ある中学校で、頭髪をツーブロックにしてきた生徒を校門で指導し、直してくるように下校させたそうです。そのことに怒った保護者からの厳しい要求が連日続いているそうです。
ツーブロックがだめだと、生徒手帳等どこにも書いていないのに指導を受けた」
「授業をうけさせてもらず、帰された」
「頭髪を直すためにかかった費用を弁償しろ」
「(関わった)教師全員が謝罪し、念書を書け」等々。

 同様の事は、どこの学校でも起こりえます。どのような点に気をつければ、このようなトラブルを事前に防ぐことができるかを考えておくことが必要です。皆さんも考えてみてください。

熱心な先生が攻撃対象となる

 このようなケースで攻撃の「対象」となるのは、日ごろから熱心に指導している先生であることが多いです。その熱心さは、学校全体の推進力であり、学校の宝です。そのような先生をどのようにすれば大切にできるのか、これは個人の問題ではなく学校全体の問題としてとらえることが必要だと思います。

 皆さんは、この件についてどのような点に注意(配慮)が必要だったと思いますか。例えば、「頭髪違反=帰して直させる」という指導について、それ自体が妥当であったか、保護者への連絡は必要なかったか。納得して帰したか。帰された生徒が保護者にどのような感情で、何を言うかもとても重要。
 生徒手帳等の記載だけではない指導についても含めて、そのような指導があることを保護者・生徒に事前に周知していたか。どういういきさつでそういう髪型にしたかを聞くことも必要だったかもしれません。(保護者がそういう髪型にさせているケースも多い。)

発火点を探る

 保護者は「自分の子供が大切に扱われなかった」と思うとき、学校(教師)への強い不満を持つようです。そして、「自分が正しい=相手が間違えている」という思いが強いほど、その思いを強くぶつけてくるようです。
 これまで通用した指導が、通用しなくなっています。保護者は、激しく学校を攻撃することで、自らの正当性を通すことを優先するようになってきています。自身の行為が、学校を疲弊させ、長期的には学校の教育力を低下させ、ひいては生徒の成長ためにならないということが理解できない人が増えています。

求められるより丁寧な指導

 このような事態をさけるためには、事前の丁寧な説明(入学時から「きまり」と「指導方針」の明確化を進めておくこと)や、指導するときの保護者への丁寧な連絡(説明)や指導内容の確認などが必要になってきています。
 最近では、「学校のブラック校則」等という論調で、学校の様々なきまりに対して、マスコミやSNS上で疑問が指摘されるようにもなってきています。当然、これまで当たり前だったきまりを見直し、柔軟な対応をしていくこと。ダメならなぜダメなのかを学校側が児童生徒や保護者に納得いくように説明することも必要です。

 

  

にほんブログ村 教育ブログへ
にほんブログ村