次代を担うみなさんへ  

若手・中堅・管理職、これからの教育・学校を支えるみなさんに伝えたいこと。

【組織・マネジメント】最悪を想定して最善を尽くす(3つの危機管理)

最悪を想定して最善を尽くす(未然防止)

 児童生徒の事故や問題行動も起きてから費やす労力(時間的・精神的)を考えたら、未然に想定して対応しておく方が軽く済みます。精神的にも健全です。結果として無駄となってもいいのです。未然防止に意識の働く教員集団は、それだけで向上の可能性が拡大します。
 日常生活でも、学校行事を行う上でも未然防止に力を入れていくことが大切です。ポイントは未然防止、つまり「最悪を想定して最善を尽くすこと」が重要なカギを握っていると考えています。

危機管理の徹底

 信頼される学校づくり、荒れない学校づくりには、危機管理の徹底が重要です。危機管理には未然防止・危機対応・再発防止の3段階があります。この3段階をどう循環させていくかが、重要になります。
・未然防止(リスクマネジメント)・・・・・危機発生の予防的対応
・危機対応(クライシスマネジメント)・・・危機発生後の対応の仕方
・再発防止(ナレッジマネジメント)・・・・再発防止的危機管理
 どの要素も学校力を向上させていくためには重要ですが、特にこれからの学校づくりには、「未然防止」の徹底が大切な要素になります。

 

危機対応の原則 

①初期対応:迅速・的確・誠実
 「迅速」とは、即対応するということです。情報と時間は「資源」であり「信頼」につながる「財産」となります。情報の共有化とクイックレスポンス(即対応)は、学校イノベーションの要となります。「機運」は起きるのではなく、自分たちで起こすものです。「誠実」については、相手の立場に立って考え、判断することが重要になります。相手との対立構図だけでは、的確な判断はできません。近年、増加している保護者との難しい対応も、初期対応をしっかりしておけば長期化したり、こじれたりせずに済んだということが多いようです。電話対応・身なり・話し方等に注意を向けるだけでも危機管理能力は向上します。
②現認の重視:現場・現物・現状
 目がある所は変化する。人の目がある所は、それだけで抑止力になります。実際何かが起きたときにも、実際にそこに行って見るということを重視してください。
 ともすると聞いた話をもとに「~だろう」「~にちがいない」という考えで、判断してしまいがちですが、現実を見て判断するということが大事です。
③再発防止:分析と仕組みづくり
 何か危機が発生したときには、なぜ起きたのかの分析と再発させないための仕組みづくりが重要です。行事等を実施して起きた不都合については、その年度のうちに改善を進めおくこと。次の年、次の担当のための仕事をしましょう。

*危機に対する教職員の意識の高まりこそが、学校を向上させる大きな力となります*

   【2020.6.18公開記事のリライト】

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