【組織・マネジメント】成功循環モデル~関係の質の向上が結果の質の向上をもたらす~
『成功循環モデル』
「学力向上と学級経営は両輪である」と言った方がいます。
学校や学級で成果という花を咲かせようと願うなら、構成メンバーの人間関係という土壌を耕し肥やすことを大切にしなければなりません。親和性や協働性の高い組織ならば、色々なことに挑戦し成果を上げることができるのではないでしょうか。
反対に、土壌を無視して成果だけを追求すると、却って土壌を荒らすことにもなりかねません。
みなさんはダニエル・キムの提唱した『成功循環モデル』をご存じでしょうか。よいクラス、よい学校、強いチームづくりの参考になると思います。
「関係の質」を重視する
このモデルは、成功する組織になるためには「結果の質」を求める前に、「関係の質」を高めることが重要だと説いています。
この「関係の質」が良好な状況にあってはじめて、組織のメンバーも前向きな考え方ができ(思考の質が高まり)積極的な行動をとり(行動の質が高まり)、成果を上げる(結果の質が高まる)ことができるというものです。
担任や主任、管理職といういわば、学級、学年、学校のリーダーとしての存在にとって、この「関係の質」を良好なものにするということが、仕事をする上で重要な視点・テーマになるということです。
グッドサイクル
一方で、①→②→③→④→①→・・・というサイクルはGoodです。
「関係の質」を重視して組織をマネジメントしていくことにより、
1 互いに尊重し、結果を認め、一緒に考える(関係の質)
2 気づきがあり、共有され、当事者意識を持つ(思考の質)
3 自発的・積極的にチャレンジ・行動する(行動の質)
4 成果が出てくる(結果の質)
5 信頼関係が高まる(関係の質)
6 もっと良いアイデアが生まれる(思考の質)
といった、グッドサイクルがぐるんぐるんと回り続けていきます。
バッドサイクル
これは、④→①→②→③→④→・・・というサイクル。
例えば、
1 成果・業績が上がらない(結果の質)
2 対立が生じ、押し付け、命令・指示が増える(関係の質)
3 創造的思考がなくなる、受け身で聞くだけ(思考の質)
4 自発的・積極的に行動しない(行動の質)
5 さらに成果が上がらない(結果の質)
6 関係がより悪化する、なすり合い、自己防衛(関係の質)
となり、だめーな感じのバッドサイクルがくるくる回ってしまうわけです。
【2020.8.5公開記事のリライト】