次代を担うみなさんへ  

若手・中堅・管理職、これからの教育・学校を支えるみなさんに伝えたいこと。

【学力向上】生徒指導の王道は学力向上である

非認知能力と学力向上

 埼玉県学力・学習状況調査は、児童生徒一人一人の学力の変化(伸び)がわかる調査です。この調査結果からも、「主体的・対話的で深い学び」(いわゆるアクティブ・ラーニング)を充実させることで、学力が向上することが証明されるようになってきました。同時に、特に注目したいのが、非認知能力(自己効力感や自制心など)と学力向上に相関関係があることが分かってきたことです。

 これまでも、優れた先生の授業には笑顔があり、子どもたちが安心して学習できる信頼関係があることが指摘されてきました。つまりは親和性の高さと学力向上とは、大変重要な関係があるのです。

学習指導と生徒指導は両輪

 さらに言うならば、学力向上の実績を上げている学校は、どこかの学年・学級だけが実績を上げているのではなく、学校全体に明るさや活気があり、先生も子どもたちも生き生きとしているということです。埼玉県学力・学習状況調査結果が示しているのは、これまで学校現場で経験値として語られてきたことが、データの上からも根拠をもって語られるようになってきたのです。

 これらのことからも「良い授業は最良の生徒指導である」という言葉通り、日々の良い授業を目指していくことが、子どもたち一人一人の健全な育成には不可欠ということです。同時に「最良の生徒指導は学力向上である」という言葉もあります。生徒指導と学習指導は、両輪であるといわれる所以であると思います。